Katze's Spuren
色んなものが好き勝手に並ぶ空華のブログです.
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作品は版権元や関係者様と全く関係ありません.
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深紅
ちょっとだけ暗めなひかけんです.
裏っていうほどでもないけど,閲覧は義務教育後かつ自己責任でお願いします!
もっとぐちゃってなるかなーって思ったけど空華には書けなかったよ(笑)
心理描写ばっかりやから読みにくいし無駄に長いです.そして行動の描写は最小限(ぇ)
それでもいいよーって方は続きからどうぞ
裏っていうほどでもないけど,閲覧は義務教育後かつ自己責任でお願いします!
もっとぐちゃってなるかなーって思ったけど空華には書けなかったよ(笑)
心理描写ばっかりやから読みにくいし無駄に長いです.そして行動の描写は最小限(ぇ)
それでもいいよーって方は続きからどうぞ
「ねぇ,謙也さん.俺のもんになりません?」
いきなり言われた告白まがいの台詞に,俺はツッコミすら忘れて財前を凝視した.
「(あ,また紅いピアスしとる.そういや休みの日はこれやなぁ)」
「目ぇ開けたまま寝てるんすか?」
思わず現実逃避をしているといつも通りの冷たいツッコミが入った.
鋭い瞳もいつも通り.怖いのに綺麗だと思い始めたのはいつからだったか.
「ボケなら,もうちょい拾いやすいもんにしてくれへん?
ちゅーか俺らしか居らんのにボケてどないすんねん」
なんとか笑って返してやれば,整った顔が不満げになる.
一人で暇だから泊まりに来いと言ったのはこいつだ.ツッコミは間違っていない.
「ボケとちゃいますよ.俺のこと,嫌いやないでしょ?」
いつの間にか詰められた距離に思考がうまく働かない.感じるのはこいつが本気だということだけ.
頬を撫でる指に浮かぶのは疑問ばかりだ.
「なんで,なん?」
「…まぁ,ちょっとした火遊びってやつですわ」
しれっと告げられた答えに俺の中の何かが痛んだ.それが何かもわからないまま,首筋を這う微弱な刺激に思考がとける.
「そ,か」
委ねるように瞳を閉じれば紅いヒカリがよぎる.抵抗する気にはならなかった.
いきなり言われた告白まがいの台詞に,俺はツッコミすら忘れて財前を凝視した.
「(あ,また紅いピアスしとる.そういや休みの日はこれやなぁ)」
「目ぇ開けたまま寝てるんすか?」
思わず現実逃避をしているといつも通りの冷たいツッコミが入った.
鋭い瞳もいつも通り.怖いのに綺麗だと思い始めたのはいつからだったか.
「ボケなら,もうちょい拾いやすいもんにしてくれへん?
ちゅーか俺らしか居らんのにボケてどないすんねん」
なんとか笑って返してやれば,整った顔が不満げになる.
一人で暇だから泊まりに来いと言ったのはこいつだ.ツッコミは間違っていない.
「ボケとちゃいますよ.俺のこと,嫌いやないでしょ?」
いつの間にか詰められた距離に思考がうまく働かない.感じるのはこいつが本気だということだけ.
頬を撫でる指に浮かぶのは疑問ばかりだ.
「なんで,なん?」
「…まぁ,ちょっとした火遊びってやつですわ」
しれっと告げられた答えに俺の中の何かが痛んだ.それが何かもわからないまま,首筋を這う微弱な刺激に思考がとける.
「そ,か」
委ねるように瞳を閉じれば紅いヒカリがよぎる.抵抗する気にはならなかった.
「ん…っ」
「女みたいっすね,謙也さん」
肌をすべる冷たい指が快楽を引きずり出していく.“女みたい”ということは,やはり慣れているのか.
「何考えとるん?」
「なん…も…」
「嘘」
「っあ…」
俺を見下ろす真っ黒な瞳は冷たい.かけられる言葉も何もかも冷たい.
「(けど,触る手つきだけは優しいねんなぁ…)」
与えられる快楽に流されながらぼんやりと考える.嫌悪感がないのは何故か.
「何も考えんと俺に溺れて.俺のもんになってや」
財前が俺の髪をゆるく掴んで口づける.遮られた視界の中,届いた言葉が毒のように沁みこむ.
「(あぁそっか.多分俺は,こいつの事…)」
「遊びなんやから,えぇやろ?」
少し必死に見えるのはきっと俺の気のせいだ.力の入らない身体でゆるく頷けば満足そうに微笑む.
「好きやで,俺の謙也さん」
火遊びだと言いながら降らせる口づけはやはり優しい.おかげで嫌な事実に気づいてしまった.
「(…好きやったんやなぁ)」
財前がこの気持ちに気づかなければいい.気づかれたらきっとそこで終わりだ.
「(気づく前に,全部奪ってくれたらえぇのに)」
先輩と後輩,ダブルスパートナー,どれを挙げても背徳感しか生まれない.
それでも与えられる快楽が心地良いのは,心も身体も満たされたつもりになれるから.
「(嘘でえぇから,今だけ俺に全部ちょうだい)」
そんな馬鹿な事を考えながら,縋るように腕を伸ばした.
「(可哀想な謙也さん)」
“遊び”というダメ押しに安堵したのか,どこか上の空だった謙也さんが俺に腕を伸ばしてきた.
本当にこの人は警戒心が無さすぎる.
今の状況も大事な後輩のわがままくらいにしか思っていないのだろう.
「(ホンマ,嫌いやわ)」
誰にでも優しい謙也さんが嫌い.キラキラした笑顔も,降り注ぐ優しさも,全部俺だけのものにしたい.
「謙也さん…」
抱き締めれば互いの鼓動が重なってとけるような錯覚に陥る.肌をくすぐる息づかいと,まばたきで触れる長いまつげ.
「(狂いそうやな…)」
だが,自分だけが溺れるのは気に入らない.俺のものだというなら,最後まで落ちてもらわなければ.
「うぁ…財前…っ」
「謙也さん,名前」
「…ひか,る?」
単語でも意思を汲んでくれる謙也さんが好き.俺のことだけ考えて,俺の与える快楽に本能のまま狂っていけばいい.
「光…」
謙也さんの指が頬を撫でる.俺と同じことをしているのに,どうしてこんなに温かいのか.
これ以上,汚してはいけないと警告音が鳴り響く.
「やめられる訳あらへんわ」
「え…?…んぁっ」
元々,俺は自分の欲望に忠実だ.綺麗な謙也さんを汚す背徳感すら優越感に変わっていく.
「謙也さん,好きって言うて」
「んっ…好きや,光っ…」
素直な謙也さんは求めるままに与えてくれる.それが快楽に塗りつぶされた偽物でも構わない.
「(今だけは,俺の謙也さんやろ?)」
首筋に残した紅い痕を涙か汗かわからない雫が伝う.紅いヒカリが愛おしかった.
結局,最後まで謙也さんは抵抗らしい抵抗を見せなかった.今も大人しく俺の腕に抱かれている.
「(終わったのに逃げへん.このまま夢オチにでもしたいんやろか)」
そんな行動も謙也さんらしいと思う.このまま眠って,朝になったら元通り.どう考えても無理に決まっているのに.
「(意外とよかったとか.まぁ,俺も予想以上やったし)」
最初は本当に“火遊び”のつもりだった.皆に優しい謙也さんを俺だけのものにしてみたい.綺麗なこの人を染めてみたい.
それら全てを実行に移して,ようやく気づいた.
「(どう考えても本気やん.アホちゃうか俺)」
今さら気づいても遅すぎる.“遊び”だと言った以上,俺に二度目はない.
謙也さんの温もりを手放すのが嫌で,逃げられないようにキツく抱き締める.
いきなり強まった力に驚いて謙也さんの肩が跳ねたが,やはり抵抗はない.
「なぁ,何で抵抗せぇへんかったん?」
思わず零した疑問に謙也さんの身体が強張った.顔を上げさせれば赤く潤んだ瞳が頼りなさげに揺れている.
「遊びやって言われて,安心した?」
一瞬,瞳に傷ついたような色を浮かべて視線をそらす.また,俺のピアスを見ているらしい.
そういえば,謙也さんと会う時は無意識にルビーのピアスをしていた.
「俺にとって,ルビーのピアスは特別なんです」
「そう,なんや」
兄貴が「誕生石はお守りなんやで」とか言いながらくれた誕生日プレゼント
そんなのはどうでもよかったが,紅いヒカリは俺を安心させた.
「大事な人に,もろたんやな」
「はい?」
泣きそうな顔で笑いながらピアスに触れてくる.そんな顔,見たくはないのに.
「泣くんか笑うんかどっちかにしてくれません?」
「え,あ,すまん…」
こぼれた涙でようやく自覚したらしい.慌てて拭おうとする手を捕まえて,綺麗な雫を舐めとる.
「っ…」
「(遊びやないって言うたらもっと泣くんやろうか)」
泣き顔を見るのは嫌だが,自分のせいで泣く謙也さんは見たいと思う.
「(あーあ,俺も大概ガキやな)」
自嘲的に小さく笑みを浮かべれば,気付いた謙也さんがきょとんとした顔で見てくる.
「(ホンマにこの人は…)」
無自覚が罪だと知ればいい.
「遊びで終わらせたろうと思とったけど,やめにしますわ」
「え…?」
「火遊びや言うたん嘘です.本気で俺のもんにしたいんですよ,謙也さん」
刻みつけるように言ってやれば,謙也さんの顔が朱に染まる.何か言いたいのだろうが,口を開閉させるだけで音にならない.
「謙也さん?」
「それ,ホンマなん…?」
「ホンマですけど…謙也さん意味わかっとります?」
とりあえず肯定すると今度はぽろぽろ泣き始めた.どう考えても反応がおかしい.
考えられる可能性は一つだけ.答えをくれるのは,謙也さんだけ.
「謙也さん,何で泣くん?答えて…?」
抱き締めて耳元で囁いてやる.最後まで手を抜いてやる気はない.
「光が,好きやからっ….めっちゃ好き…んっ…」
全部言い終わる前に荒々しく,深く口づける.もう躊躇わない.
「(逃がしたりませんよ,謙也さん)」
「あんな,何で特別なん?」
「ん?あぁ,ピアスですか?」
「うん」
「まぁ,願掛けみたいなもんですわ」
「願掛け?」
「無意識に本気やったってことです.ちなみにくれたん兄貴なんで」
「なんやぁ…」
「妬きました?」
「ちょっとだけ」
「嫌なら外しますけど」
「その色,好きやからえぇわ.光っぽくて好き」
「はぁ….あんた,その無自覚なんとかなりません?」
「何の話やねん.俺には似合わん色やし,褒めとんやで?」
「似合いますよ,謙也さんにも」
「ホンマ?ほな,紅いもんも付けてみよかなぁ」
「それはダメです」
「何で?」
「エロすぎるから」
「っ…知るかボケ…!」
((俺たちは紅に溺れて逃げられない))
「え…?…んぁっ」
元々,俺は自分の欲望に忠実だ.綺麗な謙也さんを汚す背徳感すら優越感に変わっていく.
「謙也さん,好きって言うて」
「んっ…好きや,光っ…」
素直な謙也さんは求めるままに与えてくれる.それが快楽に塗りつぶされた偽物でも構わない.
「(今だけは,俺の謙也さんやろ?)」
首筋に残した紅い痕を涙か汗かわからない雫が伝う.紅いヒカリが愛おしかった.
結局,最後まで謙也さんは抵抗らしい抵抗を見せなかった.今も大人しく俺の腕に抱かれている.
「(終わったのに逃げへん.このまま夢オチにでもしたいんやろか)」
そんな行動も謙也さんらしいと思う.このまま眠って,朝になったら元通り.どう考えても無理に決まっているのに.
「(意外とよかったとか.まぁ,俺も予想以上やったし)」
最初は本当に“火遊び”のつもりだった.皆に優しい謙也さんを俺だけのものにしてみたい.綺麗なこの人を染めてみたい.
それら全てを実行に移して,ようやく気づいた.
「(どう考えても本気やん.アホちゃうか俺)」
今さら気づいても遅すぎる.“遊び”だと言った以上,俺に二度目はない.
謙也さんの温もりを手放すのが嫌で,逃げられないようにキツく抱き締める.
いきなり強まった力に驚いて謙也さんの肩が跳ねたが,やはり抵抗はない.
「なぁ,何で抵抗せぇへんかったん?」
思わず零した疑問に謙也さんの身体が強張った.顔を上げさせれば赤く潤んだ瞳が頼りなさげに揺れている.
「遊びやって言われて,安心した?」
一瞬,瞳に傷ついたような色を浮かべて視線をそらす.また,俺のピアスを見ているらしい.
そういえば,謙也さんと会う時は無意識にルビーのピアスをしていた.
「俺にとって,ルビーのピアスは特別なんです」
「そう,なんや」
兄貴が「誕生石はお守りなんやで」とか言いながらくれた誕生日プレゼント
そんなのはどうでもよかったが,紅いヒカリは俺を安心させた.
「大事な人に,もろたんやな」
「はい?」
泣きそうな顔で笑いながらピアスに触れてくる.そんな顔,見たくはないのに.
「泣くんか笑うんかどっちかにしてくれません?」
「え,あ,すまん…」
こぼれた涙でようやく自覚したらしい.慌てて拭おうとする手を捕まえて,綺麗な雫を舐めとる.
「っ…」
「(遊びやないって言うたらもっと泣くんやろうか)」
泣き顔を見るのは嫌だが,自分のせいで泣く謙也さんは見たいと思う.
「(あーあ,俺も大概ガキやな)」
自嘲的に小さく笑みを浮かべれば,気付いた謙也さんがきょとんとした顔で見てくる.
「(ホンマにこの人は…)」
無自覚が罪だと知ればいい.
「遊びで終わらせたろうと思とったけど,やめにしますわ」
「え…?」
「火遊びや言うたん嘘です.本気で俺のもんにしたいんですよ,謙也さん」
刻みつけるように言ってやれば,謙也さんの顔が朱に染まる.何か言いたいのだろうが,口を開閉させるだけで音にならない.
「謙也さん?」
「それ,ホンマなん…?」
「ホンマですけど…謙也さん意味わかっとります?」
とりあえず肯定すると今度はぽろぽろ泣き始めた.どう考えても反応がおかしい.
考えられる可能性は一つだけ.答えをくれるのは,謙也さんだけ.
「謙也さん,何で泣くん?答えて…?」
抱き締めて耳元で囁いてやる.最後まで手を抜いてやる気はない.
「光が,好きやからっ….めっちゃ好き…んっ…」
全部言い終わる前に荒々しく,深く口づける.もう躊躇わない.
「(逃がしたりませんよ,謙也さん)」
「あんな,何で特別なん?」
「ん?あぁ,ピアスですか?」
「うん」
「まぁ,願掛けみたいなもんですわ」
「願掛け?」
「無意識に本気やったってことです.ちなみにくれたん兄貴なんで」
「なんやぁ…」
「妬きました?」
「ちょっとだけ」
「嫌なら外しますけど」
「その色,好きやからえぇわ.光っぽくて好き」
「はぁ….あんた,その無自覚なんとかなりません?」
「何の話やねん.俺には似合わん色やし,褒めとんやで?」
「似合いますよ,謙也さんにも」
「ホンマ?ほな,紅いもんも付けてみよかなぁ」
「それはダメです」
「何で?」
「エロすぎるから」
「っ…知るかボケ…!」
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