Katze's Spuren
色んなものが好き勝手に並ぶ空華のブログです.
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Step1 名前で呼ばせましょう
謙也くんを口説こうシリーズ第一弾!まずは呼び方からだよねー(何が)
前の親友+後輩の続きみたいな感じかな?
前の親友+後輩の続きみたいな感じかな?
「そういや,謙也さんって部長だけ名前で呼びませんよね」
「別に白石だけっちゅー訳やないけど,レギュラー内ではそうやな」
名前で呼ばれるのが好きな謙也さんは,相手のことも名前で呼ぶ.
だが,一番近くにいるはずの部長は何故か例外だ.
「部長は謙也って呼んではりますよね?」
「最初に俺が名前で呼んでなって言うてん.まぁいつもの事やねんけどな」
へらっと笑う謙也さん.そういえば,入部してすぐの頃に言われた記憶がある.
「後輩に名前で呼ばれたがるやなんて,ウザい人やなぁ思てました」
「ひどっ!そういやお前,忍足先輩言うとったもんなぁ」
「あんまりウザいんで妥協しましたけど」
「妥協して“謙也さん”かい!」
他の奴は謙也先輩とか謙也くんとか呼ぶけど,俺はあえて謙也さんって呼ぶことにした.
ただの嫌がらせやったけど今は結果オーライや.
「あ,そういや最初は名前で呼んどったわ」
「は?」
「俺が謙也でえぇ言うたら,あいつも名前で呼んでえぇて言うてくれてん.
それからしばらくは蔵ノ介とか蔵とか呼んどったなぁ」
懐かしそうに話す謙也さんは笑っているが,俺はちっとも楽しくない.
せっかく自分だけの特別な呼び方に満足していたのに.
「でも今は呼んでませんやん」
「あいつ綺麗な顔しとるし美人さんやろ?何となくお嬢っぽいし」
「お嬢やのうて,女帝の類やと思いますけど」
あの人はお嬢やなんて可愛らしいもんやない.だいたい,一番使われとん謙也さんやろ.
「…そこは置いとけ.でな,ついクララを連想してしもてん」
「アルプスで友達に見捨てられそうになって,やっと歩くやつ?」
「お前,あの感動のシーンをなんちゅう説明すんねん.けどまぁ,それや」
真剣な顔して何を言い出すかと思えば,理由があまりにアホらしい.まぁ,呼ばんようになったんはえぇけど.
「部長の理由はわかりました.で,俺は?」
「ん?」
「俺のことも名前で呼ぼうとしませんよね.自分は名前で呼ばせたのに」
ぶっちゃけ,部長の理由なんてどうでもいい.問題は俺の呼び方だ.
「はぁ?お前,名前で呼ぼうとしたらめっちゃ怒ったやん」
「そんなことありましたっけ」
「覚えてないんかい!俺はトラウマになるかと思うくらい怖かったんやぞ!?」
いかに怖かったかを必死に訴えてくるが,これっぽっちも記憶にない.
「そんなに嫌がっとったん?」
「最初に名前聞いた時に“キラキラした名前やなぁ,光って呼んでもえぇ?”って言うたんや.
そしたらお前,何言うたと思う?」
「せやから覚えてませんて」
「“アホみたいな頭の人に呼ばれたないわ”ってごっつ睨んできてんで!?」
「…あぁ.思いだした,微妙に」
自分に似合わない名前を,キラキラしたこの人に褒めてくれた.
自分よりよっぽど“光”が似合う謙也さんに言われてイラついた気がする.
「お前なぁ…」
「呼んでもえぇっすよ.ちゅーか呼べ」
「命令か!」
「俺だけ名前で呼ぶんは不公平やと思うんすわ.それに,ダブルパートナーやろ?」
口元だけで微笑して,まっすぐに見つめてやる.珍しい俺の表情に,謙也さんがはにかむように笑った.
「しゃーないやっちゃなぁ.ほな改めてよろしくな,光!」
「こちらこそ.ちゅーか足引っ張らんといてくださいね,謙也さん」
「アホ抜かせ!」
「謙也さん居てはります?」
教室で謙也と話しとったら黒髪ピアスな財前がひょっこり顔を出した.
別に嫌いやないけど,俺の謙也を狙う危険人物や.
「あ,光やん.どないしてん」
「辞書貸して欲しいんすわ.部室に置いて来てしもたみたいで」
「アホやなー.ちょお待っとき」
ちょお待て.今の会話おかしいやんな?
「…謙也がお前のこと名前で呼んだんは気のせいか?」
「えぇでしょ.名前呼びながら走ってくるトコとかめっちゃ可愛ぇ」
愛でるように眼を細めた財前の横顔にクラスの女子が何とも言えない溜息を零す.
そんなもんはどうでもえぇけど,財前の爆弾発言はスルーできん.
「光ーこれでえぇんか?」
「アカン!俺の謙也は男前なんや!」
「白石,何言うとるん?あ,返すん部活でえぇからな」
「おおきにっすわ.ご褒美に飴ちゃんあげます」
こいつ,直接謙也の口に飴ちゃんいれよった…!!!
「ん,おおきに…って俺は子供か!」
「謙也さん可愛ぇし,えぇんとちゃいます?ほな,また部活で」
「おー?あいつ,自分よりでかい男に可愛ぇとか意味分からんやっちゃなぁ.白石も変やと思わん?」
あいつホンマに本気やん!俺の謙也が財前にたぶらかされる…!
「白石ー?頭抱えて熱でもあるんか?」
「謙也,自分は天然ヘタレな男前なんや.そこだけは忘れたらアカンで」
「それって褒めとるんか…?」
「(謙也はやらんからな!)」
「(謙也さーん,ダブルス練習しましょー)」
「(シカトか!!!)」
「別に白石だけっちゅー訳やないけど,レギュラー内ではそうやな」
名前で呼ばれるのが好きな謙也さんは,相手のことも名前で呼ぶ.
だが,一番近くにいるはずの部長は何故か例外だ.
「部長は謙也って呼んではりますよね?」
「最初に俺が名前で呼んでなって言うてん.まぁいつもの事やねんけどな」
へらっと笑う謙也さん.そういえば,入部してすぐの頃に言われた記憶がある.
「後輩に名前で呼ばれたがるやなんて,ウザい人やなぁ思てました」
「ひどっ!そういやお前,忍足先輩言うとったもんなぁ」
「あんまりウザいんで妥協しましたけど」
「妥協して“謙也さん”かい!」
他の奴は謙也先輩とか謙也くんとか呼ぶけど,俺はあえて謙也さんって呼ぶことにした.
ただの嫌がらせやったけど今は結果オーライや.
「あ,そういや最初は名前で呼んどったわ」
「は?」
「俺が謙也でえぇ言うたら,あいつも名前で呼んでえぇて言うてくれてん.
それからしばらくは蔵ノ介とか蔵とか呼んどったなぁ」
懐かしそうに話す謙也さんは笑っているが,俺はちっとも楽しくない.
せっかく自分だけの特別な呼び方に満足していたのに.
「でも今は呼んでませんやん」
「あいつ綺麗な顔しとるし美人さんやろ?何となくお嬢っぽいし」
「お嬢やのうて,女帝の類やと思いますけど」
あの人はお嬢やなんて可愛らしいもんやない.だいたい,一番使われとん謙也さんやろ.
「…そこは置いとけ.でな,ついクララを連想してしもてん」
「アルプスで友達に見捨てられそうになって,やっと歩くやつ?」
「お前,あの感動のシーンをなんちゅう説明すんねん.けどまぁ,それや」
真剣な顔して何を言い出すかと思えば,理由があまりにアホらしい.まぁ,呼ばんようになったんはえぇけど.
「部長の理由はわかりました.で,俺は?」
「ん?」
「俺のことも名前で呼ぼうとしませんよね.自分は名前で呼ばせたのに」
ぶっちゃけ,部長の理由なんてどうでもいい.問題は俺の呼び方だ.
「はぁ?お前,名前で呼ぼうとしたらめっちゃ怒ったやん」
「そんなことありましたっけ」
「覚えてないんかい!俺はトラウマになるかと思うくらい怖かったんやぞ!?」
いかに怖かったかを必死に訴えてくるが,これっぽっちも記憶にない.
「そんなに嫌がっとったん?」
「最初に名前聞いた時に“キラキラした名前やなぁ,光って呼んでもえぇ?”って言うたんや.
そしたらお前,何言うたと思う?」
「せやから覚えてませんて」
「“アホみたいな頭の人に呼ばれたないわ”ってごっつ睨んできてんで!?」
「…あぁ.思いだした,微妙に」
自分に似合わない名前を,キラキラしたこの人に褒めてくれた.
自分よりよっぽど“光”が似合う謙也さんに言われてイラついた気がする.
「お前なぁ…」
「呼んでもえぇっすよ.ちゅーか呼べ」
「命令か!」
「俺だけ名前で呼ぶんは不公平やと思うんすわ.それに,ダブルパートナーやろ?」
口元だけで微笑して,まっすぐに見つめてやる.珍しい俺の表情に,謙也さんがはにかむように笑った.
「しゃーないやっちゃなぁ.ほな改めてよろしくな,光!」
「こちらこそ.ちゅーか足引っ張らんといてくださいね,謙也さん」
「アホ抜かせ!」
「謙也さん居てはります?」
教室で謙也と話しとったら黒髪ピアスな財前がひょっこり顔を出した.
別に嫌いやないけど,俺の謙也を狙う危険人物や.
「あ,光やん.どないしてん」
「辞書貸して欲しいんすわ.部室に置いて来てしもたみたいで」
「アホやなー.ちょお待っとき」
ちょお待て.今の会話おかしいやんな?
「…謙也がお前のこと名前で呼んだんは気のせいか?」
「えぇでしょ.名前呼びながら走ってくるトコとかめっちゃ可愛ぇ」
愛でるように眼を細めた財前の横顔にクラスの女子が何とも言えない溜息を零す.
そんなもんはどうでもえぇけど,財前の爆弾発言はスルーできん.
「光ーこれでえぇんか?」
「アカン!俺の謙也は男前なんや!」
「白石,何言うとるん?あ,返すん部活でえぇからな」
「おおきにっすわ.ご褒美に飴ちゃんあげます」
こいつ,直接謙也の口に飴ちゃんいれよった…!!!
「ん,おおきに…って俺は子供か!」
「謙也さん可愛ぇし,えぇんとちゃいます?ほな,また部活で」
「おー?あいつ,自分よりでかい男に可愛ぇとか意味分からんやっちゃなぁ.白石も変やと思わん?」
あいつホンマに本気やん!俺の謙也が財前にたぶらかされる…!
「白石ー?頭抱えて熱でもあるんか?」
「謙也,自分は天然ヘタレな男前なんや.そこだけは忘れたらアカンで」
「それって褒めとるんか…?」
「(謙也はやらんからな!)」
「(謙也さーん,ダブルス練習しましょー)」
「(シカトか!!!)」
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