Katze's Spuren
色んなものが好き勝手に並ぶ空華のブログです.
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カルタ大会 2
カルタ大会の続きです.前回同様,BBBのオリキャラを遠慮なく出演させていただきました(笑)
でも,そろそろ収拾つけたい.お願いします,透くん(ぇ)
でも,そろそろ収拾つけたい.お願いします,透くん(ぇ)
「意外と簡単に集まりましたね」
「お前は何もしてないけどな…」
「失礼ですね.ちゃんとカルタの隠し場所を当ててるじゃないですか」
跡見に指示された教室を日吉が調べるという方法でかなりの枚数を集めたふたり.跡見の見立ては確実で必ずそこにカルタがある.日吉が微妙に疲れているのは無駄足を踏んだからではなく,カルタを取るためのミッションを一人で片付けてきたからだ.
「で,まだあるのか?」
「次の音楽室で終わりでしょうね.正直近付きたくないのですけど」
「確実にいるだろうな」
音楽室からはピアノの音が聞こえている.ふたりとも榊に会いたくないため扉の前で立ち止まっている.
「仕方ない…失礼します」
「ん?どうした,日吉.私の演奏を聴きに来たのか?」
「探し物をしているだけです」
「この前エリーゼを弾いていたら月城も聴きに来たな.具合が悪いと言うからすぐ帰らせたんだが…」
「あれはお前が原因か!」
どんなに嫌いでも目上の人間には慇懃な日吉が榊の背中を蹴り倒した.勢いよくピアノに頭をぶつけた榊はそのまま気絶したらしい.
「日吉が取り乱すなんて珍しいですね.どうしたんです?」
「この前,みや姉が酷い顔色で部活に来たんだ」
何があったのか聞くと「七不思議に遭遇しかけて焦った」という返事が返ってきた.心配だったが着替えて戻ってくる頃には顔色も戻っていたので深くは追求しなかったのだ.
「雅さんはオカルトが苦手なんですか」
「怪談話も平気だし,曰くつきの場所でも平然と入れる.みや姉が怖いのはホンモノだ」
「いわゆる霊感体質だと?」
日吉は静かに頷くとピアノに張り付けられていたカルタを見つけて跡見に渡した.
「信じなくてもいいが,黙ってろよ」
「そこまで悪趣味じゃありませんよ.さて,そろそろゴールへ行きましょうか」
「場所はわかったのか?」
「3枚ほど集めた時点でわかってますよ」
しれっと答えて音楽室をでる跡見に日吉は深くため息をついた.
「んー,カルタはそれなりに集まったけどゴールがわかんないんだよなぁ」
「もう少しカルタ探してみますか?他のペアもまだみたいですし」
いつも通り組んでいる上野と中川はコートの観客席でカルタを広げて悩んでいた.中川が視線を巡らせるとコートでは試合が続いているし,忍足と向日のペアは同じように観客席で悩んでいる.
「よし!ゆう,あいつらと交渉しに行くぞー」
「交渉って何する気ですか…?」
「細かいことは気にすんなって.おーい,伊達メガネくーん」
どう考えても失礼な呼びかけに対して忍足が不機嫌な顔でこちらを振り向く.隣の向日は笑いをこらえているらしい.
「失礼な呼び方せんといてもらえます?」
「だって雅ちゃんが伊達メガネでいいって言うからさぁ」
「さすが雅!侑士には厳しいなー」
上野から雅の名前を聞いて耐えられなくなった向日が笑いだす.その様子にため息をつきながら忍足が上野を睨みつけた.
「それで,何か用事ですか?」
「手持ちのカルタをかけて勝負しないか?勝負の内容はお前が決めていい」
「…テニスでもえぇんですか?」
上野に確実に勝てるのはテニスだと判断した忍足が伺うように提案する.それを受けた上野は少し悩むような素振りを見せて中川を振り返った.
「ゆうってテニスできるのか?」
「無理です!というか上野先輩も遊びでやってるだけでしょう?」
「つーわけだからシングルスでもいいか?」
中川の疑問をあっさりかわして忍足に向きなおる.現役テニス部レギュラーに勝負を挑む上野の態度は相手を馬鹿にしているとしか思えない.
「やめるんなら今ですよ?」
「お前こそ頑張れよ?でないと後で雅ちゃんに怒られるぞー」
「えぇと,僕たちは見てたらいいんでしょうか?」
「いいんじゃないっすか?」
完璧に外野となったふたりはコートへ向かう二人を適当に見送った.
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